【2021】機械学習におすすめのGPUは?GPUの選び方のポイントと注意点

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機械学習におすすめのgpu

機械学習には複雑な計算が発生するため、研究やビジネス目的で成果を残すためにはそれなりのスペックがハードウェアに求められます。そして、現在機械学習やディープラーニングの分野で大きな躍進をもたらしているのがGPUの存在です。

今回は、機械学習にGPUが重用されている理由や、機械学習に最適なGPUの選び方について解説していきます。

GPU本来の役割

GPU本来の役割

GPUはGraphics Processing Unitの略称で、その名の通りグラフィックの計算処理を司るプロセッサです。

コンピュータは基本的にすべての計算処理をCPU(Central Processing Unit)で実行しますが、グラフィック技術の進化に伴い、その処理に膨大なリソースが必要になり始めました。そのため、CPUだけでグラフィックの処理も賄うことは難しくなり、グラフィック専門のプロセッサとしてGPUが搭載されたという背景があります。

1990年代以降から本格的な活用が始まったGPUですが、現在においても主な役割は基本的に同様です。4K画質での映像編集や、ビデオゲームのプレイングなど、映像負荷の大きなタスクを実行するためには高性能なGPUが欠かせません。

そして、もう一つGPUに注目が集まっている分野として、人工知能や機械学習での活躍が挙げられます。近年のAI開発において、GPUは欠かせない存在となり、多くの企業や研究機関で膨大なGPUリソースの確保が進んでいます。

機械学習にGPUが選ばれる理由

機械学習にGPUが選ばれる理由

元々はグラフィック特化のプロセッサだったGPUが、いつの間にか機械学習分野で活躍するようになったのにはどのような理由があるのでしょうか?

豊富な運用実績

一つは、GPUが機械学習の分野で既にインパクトのある実績を打ち立てているためです。さまざまな功績がある中で、人工知能分野におけるGPUの有用性を証明するきっかけとなったのが、ディープラーニング研究です。

毎年開催されている画像認識の世界大会、 ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge(ILSVRC)の2012年大会では、トロント大学の研究チームが当時としては驚異的な認識率の高さを発揮して優勝しました。ここで用いられていたのが機械学習の一種であるディープラーニングの技術で、GPUを使って計算処理の高速化を実現し、短期間で認識精度を高めることに成功したことが話題となったのです。

この結果、2013年度以降はほぼすべての研究チームが2012年のトロント大学の方式を採用し、ディープラーニングとGPUの併用が現在のAI研究の主流となりました。

並列処理能力の高さ

GPUが人工知能分野においてこれまで高い成果を残せたのは、そもそもGPUというプロセッサの仕組みが機械学習に最適である点も大きいでしょう。GPUはグラフィックを専門としたプロセッサですが、グラフィック処理は単調な計算処理が数多く発生するため、並列処理能力に長けています。

通常のCPUの場合、計算処理は直列で一つずつ計算を解いていく仕組みです。一方、GPUは同じ計算を一度に複数対応できる仕組みとなっているため、大量の計算をこなせるよう設計されています。

機械学習においても、グラフィック処理同様大量の単純計算をこなさなければなりません。そのため、GPUは機械学習においてもパワフルなパフォーマンスを発揮するのです。

計算内容の複雑化

パワフルなGPUが求められるのは、単純にAI研究がどんどん複雑になっていることも理由に挙げられます。

ディープラーニングは機械学習の仕組みを発展させた高度な学習方法ですが、実施のためには大量のリソースが必要です。高性能なGPUを用意しなければまともな計算処理を行えず、他の企業や研究機関に遅れをとることとなります。

自動運転の実現や医療向けAIの開発など、繊細で正確な認識が求められるAIには、GPUやディープラーニングの技術が欠かせません。

機械学習に必要なPCのスペック

機械学習に必要なPCのスペック

ここで、機械学習をPCで実行する場合、どのようなスペックが求められるかを確認しておきましょう。

GPU

機械学習をどのレベルで実施するかによって、必要なスペックは変わります。個人的にAIの仕組みを学ぶ程度であれば一般的なPCでも十分に対応できますが、可能であればGPUのスペックにこだわると良いでしょう。

ビデオメモリ容量の多いグラフィックボードを導入できれば一度に計算できる量が増え、効率的な学習を進められます。複数枚のGPUを導入できる拡張性を備えているハードもあり、今後ハイスペック環境を求めている場合にはこういったモデルを購入するのも良いでしょう。

また、ディープラーニングに特化したコアを備えるGPUも登場しているため、本格的なAI開発を始めたい場合には参考にしてください。

CPU

CPUはコンピュータ全体の処理を司るため、高性能であればあるほど良いですが、余裕があれば問題ない程度です。GPUより優先してグレードを引き上げる必要はないので、現世代機に標準装備されているモデルを使えば大丈夫です。

メモリ

メモリ容量については、グラフィックボードに搭載のビデオメモリの容量の方が重要になるので、メインメモリもCPU同様、標準的な能力があれば問題ありません。

ただ、メモリは処理すべきタスクを一時的に保管する役割を有しているので、たとえメインメモリでも容量に余裕を持った方がサクサクとソフトを動かすことができます。あえてアップグレードする必要はありませんが、PCの操作に使用をきたすようなダウングレードは控えましょう。

ストレージ

ストレージは、PCにデータを保存しておくために必要です。HDDモデルとSSDモデルがありますが、できればSSDモデルがおすすめです。

SSDの方が大容量データを扱いやすく故障率も低いため、ハードな計算処理が発生する場合に頼りになるからです。動作音も静かなので、ストレスフリーの運用を実現します。

OS

OSを選ぶ際にはWindowsとMac OSのどちらかを選択することとなりますが、どちらでも構いません。「Windows専用「Mac専用」といったソフトもありますが、どちらの環境でも十分に学習は進められるため、使い慣れているものを使用すると良いでしょう。

機械学習に最適なGPUを選ぶポイント

機械学習に最適なGPUを選ぶポイント

GPUにもさまざまなラインナップが存在するため、機械学習に最適のモデルを見つける上では理解しておくべきポイントがあります。

チップメーカーに注目する

一つ目は、チップメーカーです。ディープラーニングや機械学習に活躍するGPUは、チップメーカーによっても差があります。

機械学習の際に採用されることが多いチップメーカーがNVIDIAです。NVIDIA製品を用いたAI開発事例は豊富で、多くの実績を残していることから、選ばれる傾向にあるメーカーです。

NVIDIAは機械学習を抜きにしてもGPU業界では知名度が高く、豊富なラインナップを備えているため、ノウハウもネットで検索すればすぐに調べられる強みもあります。機械学習に使えるツールや機能も豊富で、市販のPCもNVDIA製を好んで採用しているので、NVIDIAを選んでおけば間違いはありません。

想定している使用シーンを確認する

GPU選びにおいては、どんな目的で機械学習を実施したいのか確認しておくことも大切です。

後述しますが、 GPUは目的に合わせた複数のラインナップが存在します。個人用PCで趣味としてAIを開発するのか、ビジネスや研究のためにパワフルのAIを開発したいのかによって、必要なスペックや機能要件は異なります。

目的をスムーズに達成するためにも、使い道をはっきりとさせてからGPUを選ぶことが賢明です。

Tensorコアの有無を確認する

Tensorコアは、NVIDIA製のGPUに搭載されているユニットの一種です。NVIDIAが独自に開発した技術で、ニューラルネットワークの構築を高速化したり、ディープラーニングの学習効率を高めたりといったパフォーマンスを実現します。

Tensorコアが導入されているGPUは新しいモデルに限定されているため、古いGPUや安価なモデルには搭載されていない可能性があります。NVIDIA製品のGPUを購入する場合、Tensorコアの有無をスペック見ながら確認することをおすすめします。

機械学習におすすめのGPU

機械学習におすすめのGPU

続いて、機械学習におすすめのGPUを紹介します。ポピュラーなのは、以下に挙げる4つの製品です。

Tesla

NVIDIAが提供するTeslaシリーズは、本格的な開発環境の整備に採用されているGPUの一種です。主にシミュレーションをはじめとする大規模な計算処理に活躍しており、AIを用いた画像生成などにも用いられています。

時としてスーパーコンピューターのようなハイエンドなコンピューティング環境にも採用されるような製品であるため、家庭用として購入するには不向きです。自社に一級のGPUサーバーを設置したいなどの目的がある場合には最適の一台でしょう。

GeForce

Teslaとは対照的に、NVIDIAのコンシューマー向け製品がGeForceシリーズです。ゲーミングPCなどでも採用されているモデルで、GeForceモデルの中にもさまざまなラインナップが存在し、価格やスペックを皮革検討しながら選ぶことができます。

個人用の機械学習環境を整える上では十分なモデルで、2万円~3万円で購入できるというコストパフォーマンスも魅力の一つです。

Quadro

Quadroは、GeForceをよりハイグレードにしたようなモデルです。価格はGeForceシリーズよりも高価ですが、3DCADや映像編集などを行うデザイナー、クリエイターには最適のモデルです。

メーカー企業におけるプロダクトデザインなどの現場でも活躍するので、ビジネス向けの利用も想定されています。もちろん、ハイスペックを生かしたディープラーニング利用にも活躍します。

Radeon

Radeonは、AMD社が開発しているポピュラーなGPUシリーズです。NVIDIAでいうGeForceシリーズに近いラインナップとなっており、ゲームプレイや動画編集など、コンシューマー向けのタスクをこなすのに最適化されたモデルです。

AMD社は基本的にNVIDIAに比べてコストパフォーマンスに優れる傾向があり、RadeonもGeForceに比べると知名度が低い分、価格も安い傾向にあります。とりあえず機械学習用のPCを一機組み上げたいといった場合に採用することをおすすめします。

AI向けGPU運用の注意点

AI向けGPU運用の注意点

人工知能開発にGPUは欠かせない存在ですが、一方で運用における注意点もあります。GPUを購入する前に、以下の点に気をつけておきましょう。

事前にデータベースを確保する

まず、機械学習を実施する上では、何よりも学習データを用意することが大事です。いわゆるビッグデータと言われる膨大なデータは、AIの発展に不可欠な一方、無料で気軽に得られるものでもありません。

ビッグデータを手に入れるためにはお金をかけなければならないケースも多く、まずはデータを確保するところから始めるべきでしょう。どれだけ優れたGPUがあっても、読み込ませるためのデータがなければ意味がありません。

多少GPUの予算を削ってでも、有益なデータベースを入手することが大切です。

PC用のGPUではスペック不足の可能性もある

本格的なGPU運用を進める場合、個人利用のPC向けGPUでは、その運用に限界もあります。PCに収まる程度のGPUではキャパシティが足りず、膨大な時間を必要としてしまうためです。

AI開発を効率良く進める上で重要なのが、GPUサーバーの活用です。独立したGPUの豊富なリソースを活用することで、スピーディーに開発が行えます。

上記で紹介したNVIDIAのTeslaシリーズなどは、このようなGPUサーバーを設置するために使われる製品です。しかし、自前でサーバーを導入するのには多額の費用がかかるため、気軽に導入することが難しいのがデメリットです。

クラウドGPUを導入するメリット

機械学習におけるGPU

GPUのリソースを必要としているけれど、GPUサーバーを導入するほどの予算がない方におすすめなのが「クラウドGPU」です。ここでは、クラウドGPUを導入するメリットについて解説していきます。

導入が簡単である

クラウドGPUは、クラウド経由でGPUサーバーにアクセスし、必要な分だけリソースを確保できるサービスです。簡単な申し込み手続きをするだけですぐに利用を開始できるため、迅速な導入を支援してくれます。

GPUサーバーをオンプレミスで用意するのには日数もかかりますが、クラウドであればその点は問題ありません。

コストパフォーマンスが高い

クラウドGPUは初期費用が発生しないので、コストパフォーマンスに優れます。料金は使用したリソースに応じて決定されたり、月額の定額料金だったりするので、経済的な利用を促します。

オンプレミスとは異なり、GPUが必要なくなった時点で契約を解除もできるため、柔軟な使い方ができます。

パワフルに運用できる

クラウド経由とはいえ、実際の使い心地はGPUサーバーのそれと遜色ありません。豊富なリソースを必要なだけ利用できるので、スケーラブルにプロジェクトを進められます。

BCP対策を実現できる

自社でサーバーを管理する必要がなくなるため、BCP対策にも役立ちます。自社が災害などで機能しなくなっても、サーバー本体は別の地域に設置されておりバックアップ体制も整っているので、会社機能を失わずに済みます。

インターネット経由でサーバーを利用できるため、テレワークの実施にも活躍するサービスです。

まとめ

GPUにはさまざまなラインナップが登場していますが、目的に応じた使われ方がされています。最適なGPUはユーザーの目的や予算によっても異なりますが、今回紹介した選び方のポイントを押さえることで、適切な一台を購入できます。

家庭用のGPUではスペック不足の場合、クラウドGPUの利用がおすすめです。オンプレミスよりもはるかに経済的で、リスクの小さい運用が実現するため、少ない予算で豊富なリソースも活用可能です。

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