
遅延なくゲームを楽しみたいのであれば、高性能なGPUを搭載したゲーミングPCが必要です。とはいえ、そもそもどのようなPCパーツなのかよく知らない方も多いのではないでしょうか?
今回は、ゲーミングPCのGPUのスペック目安や、選び方のポイントを解説します。また、低価格で高性能なゲーム環境を実現できる「クラウドGPU」も紹介します。これからゲーム環境を整える方は、ぜひ最後までご覧ください。
ゲーミングPCと他のPCの違い
まずは、ゲーミングPCと他のPCとの違いを次の表で確認してみましょう。
PCの種類 | 家庭用PC | ゲーミングPC | ディープラーニング用PC |
---|---|---|---|
特徴 | ・GPUは搭載されず、CPUのみが一般的
・メモリ容量やストレージも小さめ |
・ミドル〜ハイスペックなGPUが搭載されている
・メモリ容量やストレージは大きめ ・ディスプレイも解像度が高いものが一般的で高性能 |
・ハイスペックなGPUが搭載されている
・メモリ容量やストレージも十分な大きさを必要とする |
上の表から、家庭用PCとゲーミングPCの大きな違いは、GPUが搭載されているかどうかであることがわかるでしょう。家庭用PCは高度な処理を必要としないケースで使われる前提で作られているため、GPUがないものが一般的です。
また、ディープラーニング用PCとゲーミングPCとでは、GPUコアの種類が違います。ディープラーニング向けPCでは、AIの演算処理に特化した「Tensorコア」が搭載されていることが多いですが、ゲーミングPCでは「CUDA(sp)コア」のみのPCが一般的です。
このように、用途によって最適なPCが異なるため、注意して選ぶようにしてください。
ゲーミングPCに必要なPCパーツとスペック目安
続いては、ゲーミングPCに必要なPCパーツと、それぞれのスペック目安について解説します。快適なゲーム環境を実現するためには、ハイスペックなPCパーツが必要です。
GPU
GPUとは、3DゲームやVRなどの高画質な画像を描画するのに必要な計算処理を行う半導体チップのことです。最近では、ファイナルファンタジーシリーズのように、グラフィックス重視のゲームも増えてきており、高性能なGPUがなければ満足に楽しむことができないケースもあります。
また、GPUのスペック基準には「フレームレート」や「コア数」など、さまざまなものがあり複雑です。そのため、複数のスペックを考慮するのが難しい場合には、「シリーズとモデルナンバー」を基準にすることをおすすめします。
具体的には、次のシリーズにおけるモデルナンバー以上のGPUがゲーミングPC向けです。
- NVIDIA製:GeForce RTX 3060・GTX 1650
- AMD製:Radeon RX 6600 XT
上記を参考に、十分なパフォーマンスが見込めるGPUを選びましょう。
CPU
CPUとは、コンピュータ全体の計算を処理する装置で、GPUの命令処理や、メモリ・マウスなどの制御を行います。
CPUの性能が低いと、マウス処理が遅くなったり、操作上でラグが発生したりと、全体的な処理が重たくなってしまいます。そのため、高性能なゲーミングPCを用意するうえでは、GPUと同じくらいCPUのスペックも重要です。
また、ゲーミングPCに相応しいCPUを選ぶ際には、「モデルナンバー」に注目してください。具体的には、次に挙げるモデルナンバーよりも上位のモデルを選ぶと、快適なゲーミング環境を実現できます。
- Intel製:Core i5 11600・Core i7 11700
- AMD製:Ryzen 7 5800・Ryzen 9 5900
一般的に同じシリーズの中では、モデルナンバーの数字が大きいほど、高性能なCPUになります。そのため、PCの見分け方がよくわからない方は、モデルナンバーだけでも押さえておくと良いでしょう。
メモリ
メモリとは、コンピュータ内部のデータを一時的に保存する主記憶装置です。メモリ容量が十分でないPCでは、処理が落ちてしまったり動きが重たくなってしまったりと、さまざまな不具合が生じてしまいます。
そのため、動作上のストレスなくゲームをするためには、容量が大きいメモリが必要です。下の表にて、CPU・GPUそれぞれにおけるメモリのスペック目安をまとめたので、参考にしてみてください。
PCパーツ名 | スペック目安 |
---|---|
CPU | 8〜16GB |
GPU | 1〜8GB |
CPUとGPUでは必要になるメモリ容量が異なるため、上記の目安を参考に注意して用意するようにしましょう。
ストレージ
ストレージとは、データを長期間保存するための装置のことで、「HDDとSSD」が代表例です。ゲーミング用のPCには、データの高速な読み書きが可能な「SSD」が搭載されている場合が一般的です。
また、インストールしたゲームを保存する用途に加え、ゲーム中に保存した動画や画像を保存する用途でも利用できます。そのため、HDD・SSDいずれにしても「500GB以上」のものを用意すれば、複数のゲームを楽しみたい場合にも容量を気にすることなく遊べるでしょう。
ディスプレイ
ディスプレイとは、ゲームを描画する装置です。GPUやCPUが高性能であっても、ディスプレイが低性能では映像がカクつく原因となってしまいます。
そのため、快適なゲーミング環境を整えるためには、次のような解像度が高いディスプレイを用意すると良いでしょう。
ディスプレイの種類 | 解像度 | 利用ケース |
---|---|---|
フルHD | 1920×1080 | ・ディスプレイにかかるコストを抑えたいとき
・描画処理の負荷を軽減したいとき |
WQHD | 2560×1440 | ・4Kよりも費用を抑えつつ、フルHDよりもきれいな映像を見たいとき |
4K | 3840×2160 | ・費用面よりも映像の美しさや応答速度の速さなどの快適さを重視するとき |
画面の解像度が高いディスプレイでは、滑らかに映像を表示することができるうえに、入力の遅延も少なくなります。そのため、シューティングゲームやアクションゲームなどの応答時間の違いが勝敗を分けるゲームでは、「WQHDや4K」などの高性能なディスプレイが必要です。自分がするゲームに合わせて最適なディスプレイ環境を用意しましょう。
ゲーミングPC用のGPUの選び方のポイント
良質なゲーム環境を整えるうえで、もっとも重要なのがGPUです。GPUによって、ゲームの快適さがまったく異なります。
ここでは、ゲーミングPC用のGPUにおける選び方のポイントを3つ紹介します。最適なPCを選べるように、それぞれチェックしてみてください。
ゲームの最低動作環境
1つ目の選び方のポイントは、「ゲームの最低動作環境」です。多くのゲームにおいて、ゲームを動かすために最低限必要なPC環境が決められています。下の表にて、GPU必要動作環境の例をまとめました。
ゲームタイトル名 | ファイナルファンタジーXIV | Fallout 76 | League of Legends |
---|---|---|---|
GPUのシリーズ | ・NVIDIA Geforce GTX750
・AMD Radeon R7 260X |
・NVIDIA GTX 780
・AMD Radeon R9 285 |
・NVIDIA GeForce 9600GT
・AMD HD 6570 |
GPUのメインメモリ(VRAM) | 4GB以上 | 2GB以上 | 1GB |
上記のように、各ゲームタイトルでGPUの推奨シリーズや必要なメインメモリの大きさが異なります。
指定されているGPUを満たさないPC環境では、起動できなかったり、起動後にエラーが発生したりと、思うように遊ぶことができないケースもあります。そのため、PCを購入する前には、遊びたいゲームの最低動作環境を満たしているかどうかを必ずチェックするようにしましょう。
サイズ
2つ目の選び方のポイントは、「サイズ」です。手軽に持ち運べる一般的なノート型PCとは異なり、ゲーミングPCでは据え置き用のスペースが必要です。
机や専用の棚にゲーミングPCを置く場合には、置く場所に合わせたサイズ感のものを選ぶと良いでしょう。下の表にて、ゲーミングPCのサイズ感をまとめたので参考にしてみてください。
サイズの種類 | スリム型 | ミニタワー型 | ミドルタワー型 |
---|---|---|---|
大きさの目安 | ・幅:100mm
・高さ:360mm ・奥行:390mm |
・幅:200mm
・高さ:400mm ・奥行:420mm |
・幅:220mm
・高さ:460mm ・奥行:500mm |
上記の表にあるように、スリム型のゲーミングPCでも最大「300ミリメートル以上」のスペースが必要になります。高スペックなゲーミングPCであればあるほど、サイズが大きくなる傾向があるため注意が必要です。
PCを置くスペースが限られている場合には、スリム型やミニタワー型の小さなGPUマシーンを選ぶと良いでしょう。
金額
3つ目の選び方のポイントは、「金額」です。
ゲーミングPCに搭載されるGPUのスペックによって、金額が大きく変わります。下の表にて、ゲーミングPCの参考価格をまとめたので、チェックしてみてください。
GPUのタイプ | スリム型 | ミニタワー型 | ミドルタワー型 |
---|---|---|---|
参考価格 | 10〜20万円 | 12〜25万円 | 25〜55万円 |
上記の表にあるように、高性能なGPUが搭載されるゲーミングPCでは、「50万円」を超えるケースもあります。そのため、予算に限りがある場合は、スペックが高くないものや拡張できるものを選ぶ必要が出てきます。スペックだけでなく、予算面も重視して最適なGPUを選びましょう。
ゲーミングPCの予算問題は「クラウドGPU」で解決できる
快適なゲーミング環境を実現するには、高性能なGPUやストレージなどにかなりお金がかかるため、妥協している方も多いのではないでしょうか?実は、「クラウドGPU」を利用すれば、ゲーミングPCの予算問題を解決することができます。
クラウドGPUとは、ベンダーの管理下にあるGPUをインターネット経由で利用するGPUサービスのことです。契約すれば、高性能なGPUや大容量のストレージを利用できるため、コストを抑えつつハイスペックなPC環境を整えられます。
コスト面も環境面も妥協したくない場合には、クラウドGPUを積極的に利用すると良いでしょう。
クラウドGPUを使う3つのメリット
クラウドGPUには、利用上でさまざまなメリットがあります。ここでは、3つのメリットを紹介します。
高性能なGPUを使える
クラウドGPUを利用すれば、高性能なGPUを格安で使えるメリットがあります。
たとえば、当社モルゲンロットが提供するクラウドGPUサービスの「M:CPP」では、フルHDよりもさらに高画質な「WQHD環境」でもスムーズにゲームができるAMD製の「Radeon RX Vega 56」を6万円以下から利用できます。
このように、クラウドGPUでは、ハイスペックなゲーム環境を実現できるGPUが提供されています。
購入費用を安く抑えられる
高性能なGPUが搭載されたゲーミングPCは、「10万円以上」かかることが一般的です。
一方で、クラウドGPUでは、「3〜5万円程度」で、ハイスペックなGPUを利用できるサービスもあります。クラウドGPUを利用すれば、GPUにかかる購入費用を安く抑えられるメリットがあります。
そのため、購入費用をすぐに用意できない場合には、クラウドGPUを活用すると良いでしょう。
自分で管理しなくて良い
据え置き型のゲーミングPCでは、セキュリティや温度調整など、GPUを自分で管理する必要があります。
一方で、クラウドGPUはベンダーが管理をするため、GPUの安全面に気を使わなくて良いというメリットがあります。そのため、セキュリティの知識がない場合や据え置く場所がない場合には、クラウドGPUを活用すると良いでしょう。
ゲーミングPCを格安で楽しむならクラウドGPUの「M:CPP」がおすすめ
さまざまなクラウドGPUが提供されていますが、当社モルゲンロットが提供する「M:CPP」がもっともおすすめです。M:CPPとは、AMD製のハイスペックなGPUを低コストで利用できるクラウドGPUサービスです。
それでは、M:CPPの機能やゲーミングPCにおすすめである理由について詳しく解説していきます。
M:CPPの機能
M:CPPの主な機能は次のとおりです。
- ベアメタル状態の専有サーバー
- OSやソフトウェアのプリインストール
- 標準搭載されたOSを初期化する機能
M:CPPの機能面においては、初期システム環境を何もインストールされていない「ベアメタル」とOSがインストールされた「プリインストール」状態から選べる点が特徴的です。利用者のニーズやスキルに合わせた初期環境を提供しています。
なお、M:CPPについてさらに詳しく知りたい方は、『GPUクラウドサービスなら「M:CPP」がおすすめ!メリットと注意点』をチェックしてみてください。
M:CPPがゲーミングPCにおすすめである理由
M:CPPがゲーミングPCにおすすめである理由は次のとおりです。
- CPUの変更やHDDの増設など、GPU以外のスペック調整も可能
- 代表的なGPUクラウドと比較して「2分の1以下」の費用で導入でき、コストパフォーマンスに優れている
- GPUサーバーの所在国が日本であるため、通信にかかる時間が短い
このように、M:CPPはコストを抑えつつ、ゲーミングPC環境に十分なスペックを整えられるため、ゲーミングPCにおすすめのサービスといえます。
まとめ
快適なゲーム環境には、高スペックなGPUを搭載したゲーミングPCが欠かせません。とはいえ、お金がない場合やPCに不慣れな場合には、高性能なゲーミング環境を整えるのは簡単なことではありません。
そこで、気軽にゲーミング用PCを用意できるのが「クラウドGPU」です。クラウドGPUは、オンプレミス型と比べて購入費用を節約できることに加えて、維持管理も不要なためPC関連のノウハウがなくても快適なゲーム環境を整えることができます。
さまざまなクラウドGPUが提供されている中で、当社モルゲンロットが提供するクラウドGPUサービス「M:CPP」が最もおすすめです。
M:CPPでは、大手クラウドGPUよりの半分以下の費用で導入できるため、手軽にハイスペックなGPU環境を実現できます。また、ゲームに合わせて柔軟にGPUやCPUのスペック調整も可能です。
コスト面や知識面で高性能なゲーミングPCを諦めていた方も、まずは当社の「M:CPP」を利用してみてはいかがでしょうか?