【2023】GPUクラウドを比較!最適なサービスの選び方とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
GPUクラウドの比較

近年、AI活用のニーズに伴うGPUの需要増加から、「GPUクラウド」と呼ばれるサービスが増えてきています。利用できるスペックや対応リージョン、料金体系など、提供内容はそれぞれのサービスによってさまざまです。

今回は、GPUクラウド運用時のメリットや選び方、主要サービスを解説します。また、お得に導入できる「M:CPP」も紹介します。クラウドサービスを検討中の企業の皆さまは、ぜひ最後までご覧ください。

GPUクラウド運用のメリット

まずは、GPUクラウドを導入することによって、どんなメリットがあるのかについて確認しておきましょう。

コストパフォーマンスが高い

GPUクラウドの最大のメリットは、そのコストパフォーマンスにあります。通常のオンプレミスによるGPUの導入の場合、GPUおよびサーバーを直接購入して設置する必要があり、そのコストは非常に大きいものです。

ハードウェアの購入はとにかく初期費用がかかるため、安易に導入ができないことはもちろん、買い替えにもコストがかかります。GPUの性能は年々向上しているため、定期的に最新のモデルに買い換えたいところですが、買い換えて採算が取れる環境を構築するのは至難の技です。

一方、GPUクラウドでGPUのリソースを確保すれば、月額料金などの定額制で最新のGPUを利用できるようになります。買い替えの必要はなく、ベンダー側で定期的にGPUのアップデートも行ってくれるため、ほぼ定額で利用し続けられるのが魅力です。

手軽に導入できる

クラウドの場合はインターネット経由でGPUを利用することになるため、大きなサーバーを会社に設置する必要はありません。クラウドでのGPU利用はライセンス契約を結ぶだけで始められるため、契約後すぐに豊富なGPUリソースを確保することも可能です。

従来のオンプレミスの場合、GPUを購入した後は会社に届くまで待つ必要があり、届いた後も設置作業が発生するため、気軽に利用できるものではありませんでした。また、サーバーの設置には専用のスペースも設ける必要があり、物理的な負荷も大きかったのが難点でもありました。

消費電力や熱を気にしなくて良い

GPUサーバーを実際に設置するとなると、もう一つ気がかりなのが電力消費や排熱といった問題です。サーバーの運用には相応の消費電力が発生するため、設置台数が増えれば増えるほど電気代もかかり、そのコストは無視できません。

また、サーバーはただ電力を食うだけでなく、排熱によって室温を上昇させ、オーバーヒートによる故障や動作不良の原因を自ら生み出します。

こういった事態を回避するためにも、冷却ファンの設置や冷房などの導入が求められますが、これらの運用には設置費用と電気代がかかります。サーバー本体の購入に初期費用がかかるだけでなく、それをスムーズに運用するための維持費が発生するということです。

一方、GPUクラウドの場合は、会社にサーバーを設置する必要がないので、これらのコストは一切発生しなくなります。ライセンス料金に光熱費や維持管理のための設備費用が込みになっているため、コストパフォーマンスのさらなる向上に役立ってくれるはずです。

BCP対策になる

GPUクラウドの導入によって、万が一の災害発生時にも事業継続に役立ってくれます。いわゆる「BCP対策」と呼ばれるものですが、GPUを会社のサーバーに依存させず、別の地域に設置してあるものを利用することで、事業へのダメージを最小限に留められます。

GPUクラウドのサーバーはバックアップ体制も整っているため、ベンダーが被害を被った場合も安心してサーバーを利用し続けられることが特徴です。

日本は地震や津波、台風など、自然災害が多く発生する地域です。こういったリスクを最小限に抑えるためにも、GPUクラウドの導入は大切というわけです。

GPUクラウドの選び方

このように、GPUクラウドはさまざまなメリットを有していますが、次に問題となるのがサービスの選び方です。ここでは、GPUクラウドを選ぶ際の指標についてポイントを紹介します。

スペックで選ぶ

一つ目のポイントは、単純なGPUのスペックです。GPUの性能は提供しているサービスやプランによってさまざまですが、GPUクラウドの料金プランを見てみると、各社で異なるGPUを提供していることがわかります。

すでに目的や使いたいGPUが決まっている場合には、スペックを参考にしながらクラウドサービスを選ぶことをおすすめします。

また、目的に応じて選ぶべきGPUも変わってくるため、この点についても一考の余地はあります。例えば、NVIDIAが提供するGeForceモデルのGPUはAIとの相性が良く、ハイエンドなパフォーマンスを求めている場合には最適です。

一方のAMDのRadeonなどのGPUは、映像の描写力に優れており、安価なモニターでも美麗な映像を出力できるため、映像関係者にはありがたいGPUとなっています。

GPUの使い方は人によってさまざまであるため、この辺りのスペックや特徴を参考にした選び方は大きな指標となってくれるはずです。

価格で選ぶ

GPUクラウドを選ぶ上でもう一つ大きな指標となるのが価格です。GPUクラウドはオンプレミスに比べてコストパフォーマンスに優れていますが、どの事業者のサービスを利用するかによって、コストパフォーマンスの良し悪しは大きく異なります。

基本的に、高い性能のGPUを導入しているサービスやプランほど価格も高価になり、その逆もまた然りです。とにかく安くリソースを手早く確保したい場合には安いプランのものを、ハイエンド環境を求めるのであればスペックを重視し、価格は後回しということでも問題ないでしょう。

料金についても、1時間単位で利用ができるもの、月額や年間で利用ができるものなど、ベンダーやプランによって用意しているものはさまざまです。各社のプランやスペックを見比べながら、最適な価格のものを選び、コストパフォーマンスを最大化しましょう。

対応リージョンで選ぶ

GPUクラウドはグローバルなサービスであるため、サーバー本体は世界中に点在しています。そして、サービスの提供も地域ごとに内容がバラバラであるため、必ずしも同一のサービスを世界中のどこからでも利用できるとは限りません。

中には欧米にしか対応しておらず、日本では利用できないものや、逆に日本でしか利用ができないケースもあり得ます。お得なサービスを見つけたとしても、まずはリージョンが職場に対応しているかどうかを確認しましょう。

特に、海外と日本の両方に拠点を持ち、両方で同一のサービスを使いたい場合には、両地域に対応しているクラウドを選ぶ必要があります。あらかじめ確認しておきましょう。

主要なGPUクラウドを比較

ここで、主なGPUクラウドがどのようなサービスを展開しているのかについて、それぞれの特徴とともに確認しておきましょう。

AWS

AWS

Amazon Web Service、通称AWSは、BtoB向けのクラウドサービスを数多く提供しています。GPUサーバーの提供ももちろん行っており、NVIDIAのV100を搭載したサーバーで、ユーザーのニーズへ確実に応えてくれます。

AIに最適化されたTensor Coreを搭載しているので、機械学習やディープラーニングを行いたい際には最適のシステムです。

料金は一時間あたり0.9ドル程度から利用ができ、必要に応じてスペックも強化できるため、柔軟性に優れるサービスです。

Azure

Azure

Microsoftが提供するAzureも、AWS同様NVIDIA製品を利用したGPUクラウドの提供を行っています。価格についてもAWSとほぼ同じ料金設定となっていますが、契約年数に応じて時間あたりの料金は安価になるため、長期の運用を検討している場合にはより安価に利用することができるでしょう。

さらに安価に利用したい場合には、スポット契約という選択肢もあります。未使用のリソースを買い取るという手法で、うまく成立すれば通常の半額近い料金での利用も可能です。

ただ、スポット契約は安定して行えるとは限らず、短期間での契約に限定されているケースもあります。時と場合に応じて選ぶようにすると良いでしょう。

GCP

GCP

GCPは、Googleが提供するクラウドサービスの一つで、近年注目を集めています。GCPの特徴は、なんといっても、他のGoogleサービスとの連携能力に優れている点が挙げられます。

Google MapやGoogleフォトなど、これらのサービスのデータ活用をスムーズに行いたい場合は、GCPの利用は効果的な選択肢です。データ分析や機械学習を円滑に行いたい場合、活躍が期待できるサービスです。

GPUはNVIDIAのTesla V100を導入しており、ハイエンド環境を求めている場合にも最適です。

GPUクラウドサービスなら「M:CPP」がおすすめ

MCPP

さまざまなGPUクラウドサービスが提供されていますが、もっともおすすめなのは、当社モルゲンロットが提供する「M:CPP」です。

M:CPPは、AWSやGCPなどの大手GPUクラウドよりも、大幅に費用を抑えて利用できる魅力があります。ここでは、M:CPPについて次の内容を解説していきます。

  • 特徴
  • メリット
  • 料金体系
  • 利用の流れ

M:CPPとは

M:CPPとは、大手半導体メーカーのAMD社の「ハイエンドモデルのGPU」を好きなタイミングで利用できるクラウドGPUサービスです。

AIやディープラーニングはもちろんのこと、大規模な分析やCGレンダリングなど、あらゆるシーンで活用できるようにさまざまなサービスやサポートが提供されています。また、低コストで手軽に試せるプランから、高スペックなGPU・CPUが利用できる企業開発向けプランまで、幅広いプランから選ぶことが可能です。

このように、M:CPPには利用上でたくさんの魅力があり、JAXA STARTUPとして第一線で活躍中の「株式会社天地人」のほか、多くの企業で活用されています。

特徴

M:CPPの主な特徴は次のとおりです。

  • GPU・CPUのスペック別に「ローコスト・ミドルクラス・ハイクラス・ウルトラパフォーマンス」の4つのプランが提供されている
  • 初期環境を「ベアメタル」と「プリインストール」のどちらも選べる
  • 専有サーバーとして利用できる
  • 日本国内にあるGPUサーバーを利用できる
  • CPUの変更やHDDの増設など、GPU以外にも柔軟にカスタマイズできる

M:CPPは、利用者の既存環境やニーズに合わせてGPU環境のオーダーメイドが可能で、シンプルなGPUサーバーから開発環境が構築済みのGPUサーバーまで、幅広く提供しています。

なお、M:CPPについてさらに詳しく知りたい方は、『GPUクラウドサービスなら「M:CPP」!概要とおすすめの理由』をチェックしてみてください。

メリット

M:CPPのメリットは次のとおりです。

  • 大手GPUクラウドと比較して「2分の1以下」の費用で高性能なGPUを導入でき、コストパフォーマンスに優れている
  • フリートライアル期間で本格導入前にお試しで利用ができる
  • 利用中のアップグレード・ダウングレードにも柔軟に対応してもらえる
  • TensorflowやPytorchなどのディープラーニング用のライブラリやフレームワークに対応している
  • AnacondaやDocker環境などディープラーニング用の実行環境の構築をプロのエンジニアからサポートしてもらえる

M:CPPは、クラウドGPUを初めて導入する方でも安心して開始できるように、プロのエンジニアによるサポートが充実しています。特に、ディープラーニング用の環境構築サポートが充実しているため、M:CPPを利用すればスムーズにAI事業を始められるのも大きなメリットといえるでしょう。

なお、M:CPPのコストパフォーマンスの良さは、『AWSとM:CPPのコストパフォーマンスを比較する』にて詳しく解説しているので参考にしてみてください。

料金体系

M:CPPの料金体系は、「月額定額制」です。使用量に依らず、定額で利用できるため、GPUサーバーを使えば使うほどお得になります。具体的には次のように、それぞれのプランごとに月額料金が決められています。

プラン 月額契約料金例
LOW COST 47,150〜58,400円
MIDDLE CLASS 65,250〜76,500円
HIGH CLASS 111,450〜122,700円
ULTRA PERFORMANCE 125,600円

また、M:CPPでは、ストレージの使用料やネットワーク利用料も上記のプラン料金に含まれているため、コストの見積もりが簡単です。希望の予算がある場合には、スペックを含めて相談してみると良いでしょう。

利用の流れ

M:CPPの利用を開始する流れは次のとおりです。

  1. M:CPPの公式サイト」へアクセスする
  2. 利用希望の旨をメールで問い合わせる
  3. 当社エンジニアがヒアリング〜プランの提案を行う
  4. フリートライアルを開始する
  5. 正式にご利用を開始する

M:CPPでは、自社の利用用途に合わせてプロのエンジニアからプランを提案してもらえるため、GPUやAIの知見がなくても自社にとって最適なGPU環境を導入することができます。なお、問い合わせからプラン提案まで完全無料なので、興味がある場合には気軽にお問い合わせください。

まとめ

近年AI・VR事業の活用ニーズが増え、専門知識がない場合にも気軽にGPUを使える「GPUクラウド」の導入がさまざまな業界で進んでいます。GPUクラウドは、オンプレミスと比べてコストパフォーマンスが高く、消費電力を気にしなくて良いメリットがあります。

AWSやGCPなど、さまざまなGPUクラウドが提供されている中で、もっともおすすめなのは、当社モルゲンロットが提供する「M:CPP」です。

M:CPPでは、大手クラウドGPUにかかる費用の半分以下で利用でき、GPUの導入検討段階でも始めやすいメリットがあります。新たにGPUを導入する企業の皆さまは、まずは当社のM:CPPを検討してみてはいかがでしょうか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加